2012年08月29日

『SHERLOCK』/「The Reihenbach Fall」プロローグ〜望まぬ名声〜ロンドン塔

BBC制作の『SHERLOCK』をイギリス版英語字幕で鑑賞中。
シーズン2第3話「The Reihenbach Fall」からジョンとシャーロックの会話を中心にトンデモ異訳と所見メモ。
※独断と偏見と英語能力不足、及びがっつりネタばれなのでご注意くださいm(_ _)m


脚本のスティーヴンさん曰くシーズン2はホームズものの中でも最も有名な「The Woman」と「The Hound」と「The Professor」の3話。それぞれが象徴し、シャーロックがそれぞれのエピソードで対峙することになるものは、「愛」と「恐怖」と「死」… 
カンバーパッチん曰くでは「愛」と「恐怖」と「スリル」らしい。

正典を知っているならばこのタイトルを見ただけでラストシーン(及び「本当の」ラストシーン)は予測が付く、のだけれど、そこに至るまでの、心の中に指を突っ込まれて探り回されるような気色悪さは、流石に裏切りと疑心暗鬼の騎士伝説アーサー王物語と悲劇とグロテスクのシェイクスピア文学の本家、って気がした。


プロローグ〜望まぬ名声〜ロンドン塔

プロローグが一番心に痛いんですけど…結末も“その後”も全て判っていても、それでも、冒頭のマーちんの目を見ただけで胸が詰まる…(泣)

<プロローグ>

・雷鳴の轟くカウンセリングルーム。第1話の冒頭に見た無気力なジョンとは違う、けれど、何かを堪えているような痛々しい瞳のジョン。

♀:Why today?
  何故今日ここへ?
J : Do you want to hear me say it?
  俺がそれを言うのを聞きたい?
♀ : Eighteen months since our last appointment.
  最後の診察から1年半にもなるわ
J : You read the papers?
  新聞は読んでるよね?
♀ : Sometimes.
  時々
J : And you watch telly? You know why I'm here. I'm here because…
  テレビ見てるだろ? 何で俺がここに来たか知ってるよね。 …ここに来たのは…
(言いよどむジョン…)
♀ : What happened, John?
  何があったの、ジョン?

・深く深呼吸して、心を整えるジョン
 とてつもない権力を持つマイクロフトを敵と誤認して対峙した時でさえ全く怯まず、“昨日出会ったばかりの”友を守る為に一片の迷いも無く引き金を引いた彼が。異郷の犯罪組織に拉致されて生命の危機に曝されてさえ時間稼ぎの為に怯えた振りをしていた彼が。己の命さえ顧みず家一軒を吹っ飛ばす程のプラスチック爆弾を抱えたままモリアーティに組み付いた彼が。(推測ではあるが)友の為に共にほぼ不可能に近いテロ組織からの“あの女性”の救出作戦をやってのけた彼が。一度は己も心の底から恐怖した筈の“魔犬”が友に迫った時余りにも冷静にたった数発の弾丸で仕留めて見せた彼が。
 戦場と云う地獄をさえ、恋しがった彼が、今、只“その出来事”を言葉にする、というだけの行為に、これほどに怯え、戸惑い、心を乱している

J : Sher…
  シャール…
(名前を口にするのさえ、戸惑うジョン…)
♀ : You need to get it out.
  言ってしまわなければならないのよ
J : My best friend, Sherlock Holmes, is dead.
  最愛の友、シャーロック・ホームズが… 死んだ


・ホームズ、の方は殆ど声に出ていない&字幕にないけど、口は「Holmes」と動いているので…


<望まぬ名声>
(3ヵ月前に遡る…)
(美術館にて)
♂ : Falls of Reichenbach, Turner's masterpiece, thankfully recovered owing to the prodigious talent of Mr Sherlock Holmes.
  ターナーの名作「ライヘンバッハの滝」は、有り難い事に、シャーロック・ホームズ氏の並外れた才能によって、取り戻されました。

参考:wiki; ジョセフ・マロード・ウィリアム・ターナー
・「ライヘンバッハの滝」は1804年の作品で、ベドフォードのTHe Higgins Art Gallery & Museumの所蔵

♂ : A Small token of our gratitude.
  ほんの感謝の印です
(小さな箱を手渡され…)
S : Diamond cufflinks. All my cuffs have buttons.
  ダイアモンドのカフリンクス(袖留め)。僕の袖は全部ボタン付きなんだが

参考:wiki; カフリンクス

J : He means "thank you".
  (どん引きの美術館関係者に)「感謝します」と言ってます
S : Do I?
  僕が?
J : Just say it.
  言うの
S : Thank you.
  感謝します
(立ち去ろうとするシャーロックを止めるジョン…写真撮影)
(新聞:「Hero of the Reihenbach」)

・どうでもええけどもう公式に夫婦扱いなんか君らwww こういう場でそういう立ち位置ってそういうことやろwww (新聞には「アシスタント」って書いてあるな)
・それともあれか、ジョンは胸に「保護者」って札でも付けとくか?w 小学校低学年くらいの子供と母親の図、だよなコレwww

(新聞:「Top Banker Kidnapped」)
・新聞の紙面が建物にトランスフォームするの面白い

♂ : Back together with my family, after my terrifying ordeal. And we have one person to thank for my deliverance, Sherlock Holmes.
  恐ろしい試練の後、再び家族の元に帰る事ができました。私の解放に関して、感謝を述べたい人物がいます、シャーロック・ホームズです
  
(小さな箱を受け取って…)
S : Tie pin. I don't wear ties.
  タイピン。僕はネクタイはしない
J : Shh.
  シー
(新聞:「Reichenbach hero finds kidnap victim」)
・贈り物の箱をからから振るな!www

(スコットランドヤード)
L : Peter Ricoletti. Number one on Interpol's most wanted list since 1982. But we got him. And there's one person we have to thank for giving us the decisive leads, with all his customary diplomacy and tact.
  ペーター・リコレッティ。1982年からのインターポール国際指名手配書の筆頭。しかし我々が逮捕しました。ここに我々が感謝しなければならない人物がいます、彼はいつもの交渉術と機転をもって我々に決定的な糸口を与えてくれました
J : Sarcasm.
  嫌みだな
S : Yes.
  だな
L : We all chipped in.
  皆でカンパしたんだ
(包みを開けると、鳥打ち帽が…記者の「冠って!」の声)
J : Just get it over with.
  さっさとやっちまえよ
(しかたなく帽子を冠るシャーロック、拍手、カメラのフラッシュ)

・ドノバンとアンダーソンが笑ってるのは帽子のプレゼントはギャグのつもりやったんかな
・このシーンのルパートさん@レストレード、なんか妙に綺麗な顔してるんよね、レストレード警部TV中継あるからお手入れして来たんかw

新聞 : BOFFIN SHERLOCK SOLVES ANOTHER Hero'Tec cracks ‘unsolvable’ case
   専門家シャーロックまた事件を解決 英雄探偵、不可能犯罪を解明

・Boffinには「昼行灯」的な意味もあり、専門的技術、知識を持っているものの、それ以外の事に関してはちょっと疎い人を意味するっぽい

(221B)
S : “Boffin”? Boffin Sherlock Holmes.
  研究ヲタ?研究ヲタク、シャーロック・ホームズだと?
(新聞を叩き付けるシャーロック)
J : Everybody gets one.
  みんなひとつ貰うんだよ
S : One what?
  何をひとつだって?
J : Tabloid nickname. SuBo, Nasty Nick. Shouldn't worry. I'll probably get one soon.
  タブロイド用の渾名だよ。スーボとかナスティ・ニックとか。気に病むなよ、俺もすぐにひとつ頂戴する事になるさ

参照:wiki; スーザン・ボイル(愛称SuBo)
参照:wiki: Nick Bateman(愛称Nasty Nick)

S : Page five, column six, first sentence.
  5ページ、6段目、最初の文
(新聞を捲るジョン)
S : Why is it always the hat photograph?
  何故いつも帽子の写真なんだ?
J : “Bachelor John Watson.”
  「バチェラー(独身男、結婚していない男性)・ジョン・ワトソン」
S : What kind of hat is it, anyway?
  だいたいこれはどういう種類の帽子なんだ?
J : Bachelor? What the hell are they implying?
  バチェラーだと?やつら何をほのめかしてやがるんだ?
(帽子を持ってぐるんぐるん回してるシャーロック)
S : Is it a cap? Why has it got two fronts?
  キャップなのか?なんで庇がふたつもある?
J : It's a deerstalker. “… frequently seen in the company of bachelor John Watson.”
  鳥打ち帽/鹿猟師の帽子だよ。「…頻繁にバチェラー・ジョン・ワトソンを伴って現れる」
S : How do you stalk a deer with a hat? What am I going to do, throw it?
  この帽子でどうやって鹿に忍び寄るんだ?僕にどうしろって云うんだ、投げるのか?
J : “Confirmed bachelor John Watson.”
  「独身主義者ジョン・ワトソン」
S : Is it like some sort of death Frisbee?
  死のフリスビーとかそういうやつか?

・チャクラムのことを言っとるのか?>死のフリスビー
参考:wiki; チャクラム

J : Okay, this is too much. We need to be more careful.
  いいだろう、もう充分だ。俺たちはもっと慎重になる必要があるな
S : It's got flaps. Ear flaps, it's an ear hat, John.
  フラップが付いてる。耳当てだ。これは耳帽子だよジョン
(帽子をフリスビーのように飛ばすシャーロック、綺麗にジョンの胸元に。まったく動く事無く片手で受けるジョン)
・このシーン何テイク撮ったんやろw NGシーン見てみたいw

S : What do you mean, more careful?
  どういう意味だ、もっと慎重に、とは?
J : I mean, this isn't a deerstalker now. It's a Sherlock Holmes hat. I mean that you're not exactly a private detective any more. You're this far from famous.
  つまりな、これはもう鳥打ち帽じゃない。シャーロック・ホームズ帽なんだよ。君はもう「私立(プライベートな)探偵」では有り得ないんだ。(親指と人差し指を近づけて)もう後このくらいで有名人だ
S : Oh, it'll pass.
  ああ、直ぐに過ぎ去るさ
J : It better pass. The press will turn, Sherlock. They always turn. And they'll turn on you.
  過ぎ去ればいいがな。マスコミは変化するぞ、シャーロック。あいつらはいつでも手の平を返すんだ。そのうち君を攻撃し始めるぞ
S : It really bothers you.
  そんなに気に入らないのか
J : What?
  何が?
S : What people say.
  人の言うことが
J : Yes.
  ああ
S : About me. I don't understand. Why would it upset you?
  僕についてのことじゃないか。理解出来ないな、何故それが君を動揺させるんだ?
J : Just try to keep a low profile. Find yourself a little case this week. Stay out of the news.
  目立つ行動は控えるように。今週は小さな事件で我慢しなさい。新しい事には関わらないこと。

・なんやその処方はwww どういう病状やねんなw
・「なんでだ?」と自問自答した結果、こわいかんがえになった。そうだろ、ジョン?w

<ロンドン塔>
(ロンドン塔、11:00)
・逆チルト撮影でミニチュアのように見えるロンドン…このシリーズの、こういう「ロンドン・街ガイド」的なシーンばかりを繋ぎ合わせて、ロンドンPV作って欲しいよ。美しすぎる〜
・観光客のような出で立ちで現れるジム・モリアーティ…

(221B)
・シャーロックのスマホに着信…顕微鏡を覗いているシャーロック、風呂上がりのジョン…やっぱり台所の向こうっかわ、風呂場やったんやv そしてジョンも風呂上がりのまんまリビングうろつくんやv
J : That's you phone.
  君の携帯だぞ
S : Mmm, keeps doing that.
  うん、さっきから何度も鳴ってる
(台所とリビングの間にマネキンがぶら下がってるwww)
J : So, did you just talk to him for a really long time?
  じゃ君は…ずっと彼に話しかけてただけなのか?
S : Oh. Henry Fishguard never committed suicide. Bow Street Runners missed everything!
  ん?ああ、ヘンリー・フィッシュガードは絶対に自殺したのではないよ。ボウ・ストリート・ランナーズ(警察)は何もかも見逃している!

・Bow Street Runners:後の警察、スコットランドヤードの前身
参照 : wiki; Bow Street Runners

J : Pressing case, is it?
  緊急の事件かい?
S : They're all pressing till they're solved.
  解決されるまではどれも急を要する事件だよ

・どうやらジョンの言いつけを守って新しい事件には触れずに古い文献から未解決の事件を拾って検証しているらしいな、シャーロックw

(ロンドン塔)
・王冠や王杖の展示された部屋へ入って行くモリアーティ…イヤホンでクラッシック音楽を聴き始める… 
・スマホの王冠のアイコンをクリックするモリアーティ、整備システムが作動、警告が鳴り響く… 現場に急ぐレストレード、モリアーティはイングランドの旗の模様の豚さんの貯金箱のアイコン(これかなり可愛い)、檻に入った囚人のアイコンをクリック、イングランド銀行、ペントンヴィル刑務所に次々に警報が。

参考:wiki; イングランド銀行
参照:wiki; HM Prison Pentonville (ペントンヴィル刑務所)


・「やらなきゃいけない訳じゃなかったんだけどぉ、やっちゃったんだ♪」とアンドリュー・スコットがメイキングで語っていた“踊るモリアーティ”。何がどうと云う程ヘンなところがあるというのではないのだけれど、何とも云えず、奇怪な気分。
・なだれ込んでくる武装した警官たち、叩き割ったケースの中の王座に、王冠と王杖を持ちケープを纏ったモリアーティ…

JM : No rush.
  急がなくて良いよ

(221B)
(シャーロックの携帯に着信)
J : I'll get it, shall I?
  俺がとるぞ、いいか?
(テキストを確認…シャーロックに差し出すジョン)
J : Here.
  おい
S : Not now, I'm busy.
  後で。今忙しい
J : Sherlock.
  シャーロック
S : Not now.
  後で!
J : He's back.
  奴が帰って来た

・ジョンを見上げるシャーロック、目を合わそうとしないジョン、この絶妙な緊張感…
(携帯を受け取るシャーロック)
Text : Come and play, Tower Hill. Jim Moriarty x.
  おいで、遊ぼう。タワーヒル。ジム・モリアーティ(キス/愛を込めて)

・連行されて行くモリアーティ…悲劇の幕が、騒々しく上がった…


・兎に角もうアンドリュー・スコットの演技が凄過ぎてモリアーティ見るのが怖い。特に何をやっていなくても怖い、この怖いと云うのは、何と云うか、根源的な何かに訴えてくる怖さ、に近い。アンドリューはむしろ可愛いと云える程整った顔なのに、その全身から滲ませるグロテスクさはなんとしたことなのだろう。彼って、ポスト・ゲイリー・オールドマン、な役者さんだと思うなあ


posted by radwynn at 12:33| 京都 ☁| Comment(4) | +SHERLOCK | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
こんにちは
SHERLOCKの世界にはまり1年と少し。
シーズン3が待ちきれない、と毎日毎日思いながらも待つしかないのですが、まだまだ熱くDVD視聴を繰り返す日々を過ごす主婦です(*^_^*)

radwynnさんのブログ爆笑しながら、解釈や見方に感心しながら読ませていただいてます(^O^)
(ごめんなさいsherlock関連だけです)

ぜひぜひ The Reichenbach Fall の続きをお願いします。ブログ内を探したのですが、この続きないですよね?
この先のradwynnさんの英語文、訳文、感想を読んで勉強したい、来秋(期待、来年の今頃までには観たいものです)のシリーズ3を待ちたい!!

シーズン3はまだまだ先なので急ぎません、期待して待っています。

Posted by クルテク at 2012年11月16日 20:20
>クルテクさん

いらっしゃいませ、コメントありがとうございますm(_ _)m

見終わるのが辛くて『SHERLOCK』シリーズ最終話が中途半端状態の侭になっていて申し訳ありません(^^;;;

続きを、と思いながら、なかなか踏ん切りがつきません…
でも、そうですね、来年はシーズン3の撮影も始まる事ですし、そろそろ続きを始めないと、ですね(^^;;;

訳文は、英語力不足と思い込みと勘違いで間違えている部分も多いと思います、お気付きになったら指摘してやってくださいまし。

Posted by radwynn at 2012年11月17日 17:01
こんにちは
やはりお辛かったからなんですね、もしかしたら、と思っていましたがおねだりしてしまいました(>_<)
無理言ってしまいごめんなさい、でも答えてくださって感謝しています。
追い詰められていくシャーロックの心情やジョンの気持ちを考えると・・・じっくりと取り組んで訳すにはまだまだ辛すぎますよね。
私も最近ようやくThe Reichenbach Fallを観られるようになってきたんですよね。でもまだドキドキしてしまう。
イギリスの視聴者に至っては、何ともやるせない気持ちともう1年以上付き合ってるんですよね。う〜ん、製作者はホントに罪作り。

日本での放送は来秋以降でしょうし、ゆっくり待っています。
あつでも、日本での放送を待ち切れなくてUK版DVD買ってしまう予感。
それまでには私の英語力も何とかもう少し向上していてくれないかなあ。

最近の楽しみはマーティン来日ですね。次は撮影開始でしょうか。
Posted by クルテク at 2012年11月18日 15:43
>クルテクさん

いえいえ、こちらこそ、お気を使わせてしまって申し訳ありません(^^;;;
ジムの虚無に巻き込まれる程の深刻な事態ではありませんので、そのうちぼちぼち続きを始めたいと思ってます、背中を押していただいたような気持ちです。

イギリスでは先日、初のSHERLOCK公式オフラインミーティング(笑)が開催されたようで、皆さんシーズン3に向けて気持ちが上がって来ているようですよねv

日本での放映は何時になるんでしょう、ほんとうに待ちどおしいですね〜
Posted by radwynn at 2012年11月18日 22:32
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